【公式SNS運用術 第1弾】SNSの価値を社内で知ってもらうためにやった3つの事

※本ブログ記事はカラビナハート株式会社吉田が、株式会社すかいらーくホールディングス在籍時の執筆です。

成果が明確でない。予算が獲得しにくい。経営層に理解が得にくい。評価されない。ほかの業務が忙しくて時間が取れない。

先日、企業公式SNS(主にTwitter)の担当者たち30名ほど集まってミートアップが開催されました。そのワークショップで耳にした彼らの悩み。SNS担当者は基本1人で運用を請け負い、専属ではなくてマーケティングや販促活動の一環としてやっており、悩みを打ち明けたり、共感を得たりできる相手がいないのが一番大きい悩みのよう。

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外食チェーンのSNS担当者限定で開かれたセミナー、前半では僕を含めて3人がトークセッションとして普段の悩みや解決策を話しました。そのうちの一部をご紹介します。明日からすぐに使ってもらえるよう具体的なアクションを多く盛り込みました。
今回はSNSを社内で理解を得る方法。のちのち予算や組織的なリソースを確保したり、マーケティングの一つとして機能させるには社内マーケティングがすごく大切です。

目次

自己紹介

職業は外食チェーンのマーケティング担当。自社発信のメディアとそのネタになるコンテンツマネージメントが守備範囲です。2年前からSNS含めた専用の部署ができて会社として本格的に運用をはじめ、ブランド毎に7アカウント、合計200万人ほどのフォロワーがいます(フォロワー数の是非はここでは割愛します・・・)

企業がツイッターをやる目的とは?

企業規模や業種によって役割は違うものの、基本的には売上に繋がることは絶対的なゴールだと思います。僕たちは「脳内シェア」を高めることを一つの目的に置いています。外食チェーンの特徴は店舗がありお客様との接点があること。つまり近隣の方はその前を通る度に目にするのでお店がある地域での認知度はとても高いです。

どんな料理がいくらくらいで販売されていて、店内の雰囲気もおおよそ知っている、と考えても良いでしょう。マーケティングファネルで考えると、最も数が多いのは「非認知層」ではなく「認知層」です。ただ課題は日常過ぎること。つまり目的的来店が少なく「関心」を高めるのが難しい。
そこで考えたのがたくさん声をかけて思い出してもらうことです。知ってもらえてはいるので出来るだけ多くの人に声をかけ(リーチ)、今日のランチ候補ランキングの変動を狙うのです。多くの人に情報を届ける、気軽に声をかける、色んなアクションで、できるだけ低コストで、と考えた時に選んだ手段がツイッターでした。

SNSの価値を社内で知ってもらうために

社内マーケティングには随分と時間をかけました。説明では簡単に理解を得られないので先にSNSでホームランを打ってからその価値を知ってもらう、というやり方もありますが、ホームランはいつ打てるかわからないし、理解されない中で日々仕事を進めるのは実務者としてはあまりにしんどい。

特に社内啓蒙のためにやったこと、やっていることは3つです。

①ツイッター講習会を開催

文字通り、社員を対象にした講習会です。講習といってもソーシャルマーケティングうんぬんを語るのではなく、ツイッターとは何か、アカウント開設の仕方、「いいね」「リツイート」とは、フォローの仕方、タイムラインの仕組み、検索、ハッシュタグ、などなど基本部分です。自社の全てのアカウントをフォローしてアプリを立ち上げれば情報が見られるようにすることも大切です。

部門毎に召集して8開催、全部で100人近い方にアカウントを開設して実際に使ってもらいました。声をかけたのは特に知っていて欲しい方。同じマーケティングのメンバー、商品開発、カスタマーセンター、事業部門(店舗を管轄するメンバー)、広報、社内監査、そして経営陣。

自分がやったことないもの、知らないものには心理的に賛成しにくいので、まずはどんなものか知ってもらう、使ってもらう、「私はツイッターアカウントを持っている」ことが肝心です。世間ではツイッターという言葉は当たり前に出てくる中で、教わる機会は他にはありませんよね。それ以降も具体的な使い方を直接聞きに来たり、ツイッターを身近に感じてもらうきっかけができました。

②エゴサーチモニターを設置

社内にモニターを設置し、24時間リアルタイムでツイートが流れています。自社のブランド名を含む全ての投稿を収集して画面に表示するツールを使っています。セールスフォースのソーシャルスタジオに付属されるコマンドセンターという機能を活用しています。

モニターは経営陣が通る動線に設置しました。日常的にツイッターに触れてもらうこと、世の中にはたくさんの自社に関するツイートが溢れていること、そして当然公式アカウントの投稿も表示されるので、自分たちの取り組みも見てもらうことが設置の目的です。設置して2年がたちましたが、足を止めて見たり、良い投稿はスマホで写真を撮ったり、あるいは画面いっぱいに自社の拡散されている投稿を目の当たりにしたり、ツイッターを身近に感じてもらえれば成功です。

③こまめなレポーティング

これが一番大切だと思います。しっかりと目標数値を決めて、KPIはクリアしているのか、上振れや届いていない理由はなにか、報告すべきトピックスを含めてメールでのレポートを週1回、マーケティング部の幹部クラスへの報告を会議体で月1回、社長含む経営陣へ会議体で月1回やっています。

数字の達成自体も大切ですが、大切なのは活動を精力的に行っていること。世の中のモーメントと自社の告知を融合させて臨機応変に戦略を選んでいること、お客様からよい反応がありプラン通りに進んでいる、というメッセージを伝えることがポイントです。

これはSNS運用で最も大切といってもよい「まかせてもらう」事につながる必要不可欠なアクションです。

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