カルビー株式会社様

認知度99%の「じゃがりこ」脳内シェアの拡大に向け、自社でSNSを開始する理由

「脳内シェアをどう高めるか」に共感。必要なのは、ユーザーとの相互コミュニケーション

カルビー マーケティング本部 谷澤氏: 「じゃがりこ」は1995年に発売して今年でちょうど25周年です。当時のターゲットは女子高生で、コンパクトで鞄の中に入れて持ち運びができるお菓子がコンセプトでした。当時のターゲットが親世代になり、現在では世代・性別を超えた幅広い層に親しまれています。 ありがたいことに、認知率は99%※のブランドに成長しました。Twitter上では、「じゃがりこ」を開封してお菓子の時間を楽しんでいる様子や、パッケージに対するツッコミなど、SNSでの「じゃがりこ」に関する投稿は盛んです。 「じゃがりこ」の更なる成長のためには、もはや知ってもらうことではなく、お店で「じゃがりこ」が選ばれる確率を上げること、そろそろ「じゃがりこ」を楽しみたい、と思ってもらう機会を増やすことが重要、と考えている際に、個人的にTwitterで吉田さんの情報発信に出会い、「脳内シェアをどう高めるか」という言葉を使ってTwitterの価値を語っていたWeb上の記事を読み、しっくりきて相談を始めたのがきっかけです。そういえば出会いもSNSでしたね(笑)。元々事業会社側でSNSを運用していた吉田さんのスタンスは納得感がありましたし、ディスカッションは盛り上がりました。 脳内シェアを高めるには、広告という手法もありますが、ユーザーとの双方向のコミュニケーションがファンになっていただくためのカギだと考え、SNSでのチャレンジを決断しました。 ※カルビー調べ、2020/1/31-2/4 (n=2511)

メーカーがお客様と直接コミュニケーションし、熱いファンを大事にする時代へ

 

カラビナハート Vice President 吉田:リテール企業に比べてメーカーがSNSを本格的に運用する事例はまだ多くありません。その理由は、メーカーがBtoBtoCのモデルがメインであり、メーカー自体で集客をする考え方がこれまでは少なかった印象です。 一方、SNSにお客様が自社商品の投稿が多い場合、メーカーは相互コミュニケーションを行い、「脳内シェア」を高めるチャンスになります。「じゃがりこ」のようなブランドはいい例ですね。 私は前職のすかいらーくホールディングスでSNSの運用をしていたので、広告の一方的なコミュニケーション以外に、SNSでユーザーの投稿を拾ったり、発信したりとこれからのメーカーやブランドの発信の可能性について学ぶことが多かったですね。 カルビーさんとの役割分担は、私が線路(戦略、運用、コンテンツスケジュール、振り返り方法等)を整備して、お客様に走ってもらうことを目指しています。仕組み化ができたところで、内製できる体制に移行するまで伴走予定です。まず9月は助走期で、いろんなことを試す・検証する時期です。「買ってもらえた数+お客様に楽しんでいただいた数(コメント数等)=ブランドの売上」を目指せたらと思います。 今メーカーやブランドで、SNSに自社商品の投稿や声が集まっているなら、SNSを通じて口コミをブーストさせ、熱いファンとつながるいいきっかけとなるのではないでしょうか。

食べだしたらきり(キリン)がない!長年愛されるブランドの継続とSNSの可能性

 

カルビー 谷澤氏:よく上司から、「「じゃがりこ」は楽しい商品なんだから、担当者も楽しくないと!難しく考えすぎないで!」という声がかかります(笑)。「じゃがりこ」はお客様に“いじってもらえる”ブランドなんです。食べて美味しいことはもちろんですが、「食べだしたらキリンがない。」に代表されるダジャレや「デザインバーコード®」にツッコんでもらったり、特に最近では「じゃがりこ」を使ったオリジナルのアレンジレシピを作ってくれる人もいます。「じゃがりこ」は楽しい瞬間に一緒にいるお菓子なんです。もっと「じゃがりこ」と楽しい時間を過ごして欲しいですし、その時間を私たちカルビー社員も一緒になって、盛り上げていきたいです。売上の数字に出てこない、お客様の満足度は、SNSならではの指標になるんじゃないかなと。毎年10月23日は、発売を記念した「じゃがりこの日」で、ファンとつながるリアルイベントや、開発者がお客様から直接フィードバックいただく場をつくってきました。今度はSNSが加わることで、どんな相互のコミュニケーションが生まれるか楽しみです。 ※「デザインバーコード®」はデザインバーコード株式会社の登録商標です。

 

カラビナハート 吉田:もっとお客様が優しくいじりたくなる雰囲気、どんどんつくっていきましょう!

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